結論

クリーニング店の料金表は、品目が多いことと値上げの頻度が高いことの2つで崩れます。押さえる点は3つです。

  • よく出る品目を上に、大きく――ワイシャツと普段着の並びが8割を決めます
  • 単位を必ず書く――「1点」なのか「1組(上下)」なのかで、会計時のトラブルが起きます
  • 特急・オプションは別枠に――基本料金の表に混ぜると、どれが基本か読めなくなります

クリーニング店の店頭料金表は、いま最も「作り直し」が発生している掲示物のひとつです。溶剤・資材・光熱費の高騰で価格改定の頻度が上がり、そのたびに数十品目の料金表を直すことになる。結果として、修正シールと手書き訂正だらけの料金表になってしまっているお店をよく見かけます。

料金表はお客様が品物を預ける前に必ず見る、お店の信頼の入り口です。この記事では、品目の多いクリーニング店ならではの料金表の整理術と、値上げのたびに困らない運用を解説します。

「よく出る品目ほど大きく」が整理の基本

クリーニングの品目は、細かく分ければ100を超えます。全部を1枚に詰め込むと文字が小さくなり、かえって読まれません。おすすめは利用頻度での2段構えです。

区分内容掲示方法
定番料金表ワイシャツ・スーツ・スラックス・スカート・コート・セーターなど20〜30品目店頭・カウンター横に大きな文字で掲示
その他料金表布団・毛布・着物・皮革・特殊品など別紙またはカウンターのファイルで案内

お客様の9割は定番品目しか出しません。ワイシャツとスーツの価格がパッと見えることが、料金表としての役割の大半を果たします。

ポイント

「ワイシャツ 220円」のような看板価格は、お店選びの比較対象になる数字です。定番料金表の最上段に、いちばん大きな文字で置きましょう。

オプション・条件の書き方

  • オプションは基本料金と分ける――撥水加工・折り目加工・しみ抜きなどは「オプション」欄にまとめ、基本料金の表をすっきり保ちます。
  • 状態で変わる料金は「〜」+条件――「しみ抜き 550円〜(状態により見積もり)」のように、下限と変動する理由をセットで書きます。受付時に見積もりを伝えてから作業する運用も明記しておくと安心です。
  • 仕上がり日数と割増を書く――「通常仕上がり2日/即日仕上げ+200円(正午まで受付)」のような条件は、口頭説明を減らしてくれます。
  • 価格は税込の総額表示――店頭掲示の価格は、支払額がそのままわかる書き方が原則です。

単位と条件を、価格の隣に書く

クリーニングの会計トラブルは、ほとんどが単位の取り違えから起きます。「スーツ 1,200円」と書いてあれば、お客様は上下で1,200円と読みます。上着だけの価格なら、そう書かなければ伝わりません。

伝わらない書き方伝わる書き方なぜ
スーツ 1,200円スーツ上下(2点) 1,200円上下か単品かが読める
コート 1,800円〜コート 1,800円
ダウン・毛皮は別料金(受付時にお見積り)
「〜」の上限が読めない不安をなくす
ワイシャツ 200円ワイシャツ(1点) 200円
たたみ仕上げ/ハンガー仕上げ 同額
仕上げの選択肢を先に示せる
布団 応相談掛け布団(シングル1枚) 3,800円
ダブル・羽毛は受付時にご案内
「応相談」は問い合わせを減らす
ポイント

「〜」や「応相談」は、書く側は安全に見えますが、お客様からは「高くつくかもしれない」に読めます。上限が示せない品目は、代表的なものの実額を1つ出し、例外だけを但し書きにするほうが持ち込まれます。

クリーニング店の料金表の作例。よく出る品目を上に置き、各品に「1点」「2点」などの単位を明記。オプションと特急料金を基本料金とは別枠にしている
よく出る品目を上に、単位を品名の隣に明記した例。オプションと特急は別枠にしている(MenuPrintで作成したサンプルです)

実例で見ると、「スーツ上下 2点 1,540円」のように単位を品名の隣に置くだけで、会計時の行き違いがなくなるのが分かります。特急料金は品目ごとに並べず「基本料金+50%」と率で書いているので、値上げのときも書き換えは1箇所で済みます。

特急・オプションは基本料金と分ける

しみ抜き、撥水加工、即日仕上げ。こうした追加メニューを品目表に混ぜ込むと、どれが基本料金なのかが読めなくなります。表を分けるのが基本です。

  • 特急・即日仕上げ――「基本料金+50%」のように率で書くと、品目ごとに金額を並べずに済みます。受付の締切時刻(例:午前10時まで)も併記します。
  • しみ抜き――「軽度550円/要相談」のように、その場で判断できる範囲と、見てから決める範囲を分けます。
  • 加工類――撥水・防虫などは点数単位。何に効くのかを一言添えないと選ばれません。
注意

オプションを基本料金に含めて「込み」にすると、単価が上がって見えます。逆に細かく分けすぎると、会計でいくらになるか読めません。3〜5項目に絞って別枠が、読みやすさと透明性の両立点です。

値上げのたびに「シールだらけ」にしない

価格改定のとき、その場しのぎで修正シールを貼る。次の改定でまた貼る。これを繰り返すと、料金表は継ぎはぎだらけになります。シールだらけの料金表は「また上がった」という印象を毎回与えるうえ、清潔感が命のクリーニング店で、お店全体が古びて見えてしまいます。

解決策はシンプルで、料金表を「編集できるデータ」で持っておき、改定のたびに刷り直すことです。数字を書き換えて印刷し直せば、新しい価格が「いまの普通の価格」として自然に受け取られます。

注意

改定の際は、店頭の大きな料金表だけでなく、カウンターの卓上料金表・会員向けのチラシ・ホームページの料金ページも同時に直しましょう。場所によって価格が食い違うと、受け渡し時の会計トラブルになります。値上げの告知文例は値上げ時のメニュー表差し替えで紹介しています。

見直しのタイミングは繁忙期の前

クリーニング店の繁忙期は衣替えの4〜6月と10〜11月です。価格を見直すなら、この繁忙期に入る前に済ませておくのがセオリーです。繁忙期の途中で変えると、「先週と値段が違う」という混乱が起きやすくなります。

改定を決めたら、2週間〜1か月前から店頭に告知を掲示します。告知の書き方はお店の「お知らせ貼り紙」の作り方の文例が使えます。

刷り直しはコンビニで、更新はスマホで

店にプリンターがなくても、料金表の刷り直しはコンビニのマルチコピー機で完結します。A4カラー1枚60円前後、掲示用に大きくしたければA3も選べます。

MenuPrint(メニュープリント)を使えば、料金表のデータをサービス上で管理し、価格改定のときはスマホで数字を書き換えるだけ。パソコンの中の「どこに保存したかわからないファイル」を探す作業も、業者にレイアウト修正を頼む数千円も不要になります。月額980円(税込)〜、初回相談は無料です。

価格改定のたびの刷り直しを、数分に

月額980円(税込)〜、スマホとコンビニだけで印刷まで完結。初回相談は無料です。

MenuPrintを詳しく見る 登録不要で編集画面を試す

よくある質問

品目が多すぎて1枚に収まりません。どう整理すればよいですか?
全品目を1枚に詰め込む必要はありません。ワイシャツ・スーツ・コートなど利用の多い定番20〜30品目を大きな文字で店頭掲示にし、布団・着物・特殊品などは「その他料金表」として別紙やカウンターのファイルに分けるのがおすすめです。よく出る品目ほど大きく、が基本です。
値上げのとき、旧料金表に修正シールを貼るのはだめですか?
一時的な応急処置としては構いませんが、シールだらけの料金表は「また上がった」という印象を毎回与えてしまい、お店の清潔感も損ないます。データを残しておき、価格を書き換えて刷り直すのが理想です。刷り直しなら新価格が「いまの普通の価格」として自然に受け取られます。
料金の見直しはいつ行うのがよいですか?
衣替えの繁忙期(4〜6月、10〜11月)の前に見直すのが一般的です。繁忙期の途中で価格を変えると、同じ品物なのに先週と料金が違うという混乱が起きやすいためです。改定する場合は2週間〜1か月前から店頭に告知を掲示しましょう。
しみ抜きなどのオプション料金はどう書けばよいですか?
基本料金の表とは分けて「オプション」欄にまとめ、「しみ抜き 550円〜(状態により見積もり)」のように下限と条件を書きます。状態次第で変わる料金は、受付時に見積もりを伝えてから作業する運用をセットにすると、仕上がり時のトラブルを防げます。
クリーニングの料金表で、品目はどの順番に並べればよいですか?
よく出る品目を上から並べるのが基本です。多くの店ではワイシャツと普段着(ズボン・スカート・セーター)が持ち込みの大半を占めるため、この2つを先頭に置きます。コート・ダウン・布団など単価は高いが頻度の低い品目を上に置くと、料金表全体が高い印象になり、日常使いの来店が減ります。
「〜円から」や「応相談」と書いてもよいですか?
できるだけ避けてください。書く側は安全に見えますが、お客様からは「高くつくかもしれない」と読めます。上限が示せない品目は、代表的なものの実額を1つ出し、例外だけを但し書きにするほうが持ち込まれます。たとえば「コート 1,800円/ダウン・毛皮は受付時にお見積り」のような形です。
即日仕上げの料金はどう表示すればよいですか?
「基本料金+50%」のように率で書くと、品目ごとに金額を並べずに済み、値上げのときも書き換えが1箇所で済みます。あわせて受付の締切時刻(例:午前10時まで)を必ず併記してください。時刻がないと、夕方の持ち込みで断ることになり、お客様との行き違いが起きます。