メニュー表が「高い」と感じる原因は、ほとんどの場合、紙代ではありません。効いているのは次の2つです。
- 刷りすぎ――「まとめて刷ると安い」で100枚刷り、価格改定で50枚捨てている
- 直すたびの費用――外注の修正費、または自分で直す時間
1枚あたりの単価を下げるより、刷る枚数と直す回数に手を入れたほうが総額は下がります。
「メニュー表の印刷、高いな」と感じたとき、多くの方が最初に見るのは1枚あたりの単価です。ところが単価を下げても、総額はあまり変わりません。お金が出ていっているのは別のところだからです。
この記事では、メニュー表にかかるコストを分解して、どこを削れば効くのか、どこは削ってはいけないのかを実額つきで整理します。
メニュー表のコストは4つに分かれる
「印刷代」とひとくくりにされがちですが、実際は次の4つです。
| 費目 | 中身 | 目につきやすさ |
|---|---|---|
| 制作費 | デザインを作る費用。外注なら数万円、自作なら0円 | 高い(請求書に出る) |
| 印刷代 | 刷る費用。コンビニならA4カラー60円 | 高い(その場で払う) |
| 直すたびの費用 | 外注なら修正費、自作なら自分の時間 | 低い |
| 使わなかった分 | 刷りすぎて捨てた紙、古くて出せないメニュー | ほぼゼロ |
問題は、下の2つほど目につきにくいことです。捨てた紙は請求書に載りませんし、自分で直した時間も帳簿には出てきません。だから「印刷代が高い」という感覚になりますが、実際に効いているのは見えない下2つであることが多いのです。
「高い」と感じる3つのパターン
| パターン | 何が起きているか | 効く手 |
|---|---|---|
| 刷りすぎている | 「まとめて安く」で100枚。改定で50枚廃棄 | 卓数ぶんだけ刷る |
| 修正費が積み上がる | 外注に1回5,000円。年6回で3万円 | データを自分で持つ |
| 安く作って作り直す | 無料テンプレで作ったが崩れて作り直し | 更新前提の作りにする |
3つ目は見落とされがちです。安く済ませようとした結果、かえって手数が増えるパターンで、無料テンプレートを使って品目を1つ足したら行送りが全部ずれた、という形でよく起きます。
印刷会社への発注は、部数が多いほど1枚あたりが下がります。ただしメニュー表で問題になるのは単価ではなく、刷ったあとに直せないことです。価格改定があれば、残った在庫はそのまま無駄になります。同じ内容を何十枚も配るチラシなら発注が有利ですが、変更が前提のメニュー表とは相性がよくありません。
削ってよいもの、削ってはいけないもの
| 項目 | 理由 | |
|---|---|---|
| 削ってよい | 部数 | 卓数ぶんあれば足りる。足りなければ刷り足せる |
| カラー | 写真がない面は白黒で十分。3分の1になる | |
| 紙質 | 普通紙で足りる。光沢紙は2倍の値段 | |
| 外注の修正回数 | データを自分で持てばゼロにできる | |
| 削ってはいけない | 文字サイズ | 読めないメニュー表は役目を果たさない |
| 更新頻度 | 古い価格のまま出すとトラブルになる |
いちばんやってはいけないのが、1枚に収めるために文字を小さくすることです。紙を1枚減らせば60円浮きますが、薄暗い店内で読めないメニュー表は注文を減らします。本文は最低10ptを目安にしてください。それ以下になるなら、素直にページを分けたほうが安く済みます。
いますぐ下げられる5つ
- 白黒で足りるものは白黒にする――コンビニのA4白黒20円に対し、カラーは60円で3倍です。営業時間変更のお知らせ、アルバイト募集、注意書きは白黒で十分読めます。
- 部数を卓数ぶんに絞る――10卓なら10枚。600円です。月1回刷り替えても年7,200円で、まとめ刷りして捨てるより安く済みます。
- 写真を載せる面だけカラーにする――メニュー表が2枚あるなら、写真入りの1枚だけカラー、品書きの1枚は白黒。60円+20円で80円です。
- 原稿が紙にあるならコピー機で――スマホから送るネットプリント経由はA4カラー60円ですが、原稿を持ち込んでコピーすれば50円です。白黒なら20円と10円で差はさらに大きくなります。
- 外注の修正を自分でできるようにする――ここがいちばん効きます。1回5,000円の修正が年6回で3万円。データを自分で持てば、この費目が丸ごと消えます。
A3とA4の使い分けを金額で決める必要はありません。A3カラー100円に対し、A4カラー2枚は120円。20円しか違いません。1枚で大きく見せたい壁面ポスターならA3、席ごとに配るならA4を必要枚数、という使い分けで構いません。料金の詳細はコンビニのコピー料金・用紙サイズにまとめています。
1年で比べるといくらになるか
メニュー10枚を月1回刷り替える店で試算します(コンビニのA4カラー60円を前提)。
| 方法 | 制作費 | 年間の印刷代 | 直すたびの負担 | 年間の現金支出 |
|---|---|---|---|---|
| 外注 | 初回5〜15万円 | 7,200円 | 1回5,000円〜/納期あり | 11万円〜 |
| 自作(無料アプリ) | 0円 | 7,200円 | 1回30〜60分の作業 | 7,200円 |
| 専用サービス | 初期設定 3.9万円〜 | 7,200円 | 1回数分の入力 | 5.8万円〜(初年度) |
現金だけで比べれば、自作がもっとも安く済みます。これは正直にお伝えしておきます。年に1〜2回しかメニューを変えない店なら、無料アプリで作って年7,200円の印刷代だけ、というのがいちばん合理的です。
差が出るのは更新が多い店です。月1回の更新で1回45分かかるとすると、年9時間。この9時間をどう評価するかで結論が変わります。閉店後の自分の時間を使うのか、その時間を仕込みや発信に回すのか、という話です。
金額ではなく「1回の更新に何分かかるか」で比べてください。年1〜2回なら自作で十分です。月1回以上触る店は、毎回の作業時間が積み上がるので、入力だけで済む形にしたほうが結果的に安くつくことがあります。外注費用の相場はメニュー表の外注費用はいくら?で詳しく比べています。
MenuPrint(メニュープリント)は、この「直すたびの費用」をゼロに近づけるためのサービスです。デザインは最初に設定し、あとはスマホから品名と価格を書き換えるだけ。レイアウトを触る余地がないので崩れず、外注への修正依頼も要りません。印刷はコンビニでA4カラー60円から。月額980円(税込)〜、初回相談は無料です。