キッチンカーは「お店ごと移動する」商売です。だからメニュー表にも、固定店舗にはない事情があります。平日のオフィス街と週末のイベントでメニュー構成や価格を変える、屋外掲示で雨風と日焼けにさらされる、出店先で足りない・傷んだが起きても店に戻れない——。
この記事では、キッチンカーならではのメニュー表の作り方と、複数パターンのメニューを混乱なく回す運用を解説します。
屋外メニューは「絞って大きく」
キッチンカーのお客様は、歩きながら数秒で「並ぶかどうか」を決めます。店内でメニューブックをめくる飲食店とは、見られ方がまったく違います。
- 品目は3〜5品に絞る――迷わせない構成が行列の回転にも効きます。トッピングやサイズ違いは品目としてではなく、オプションとしてまとめましょう。
- 商品名と価格は数メートル先から読めるサイズに――A4なら1品目あたり紙の1/4〜1/5を使うくらい大胆で構いません。
- コントラストの強い配色にする――直射日光の下では、淡い色の文字は飛んで見えなくなります。白地に濃色、または濃色地に白抜きが基本です。
- 写真は「売りたい1品」だけ大きく――全品に写真を並べるより、看板メニュー1つをシズル感のある写真で見せるほうが足を止めます。
掲示は2段構えにすると強くなります。遠くの人向けには「何屋か+看板メニュー+価格」の大きな掲示、並んでいる人向けには全品とオプションが載った手元メニュー。役割を分けることで、どちらも読みやすくなります。
出店場所ごとのメニューを「別データ」で持つ
キッチンカーの実務では、出店先ごとに条件が変わります。オフィス街のランチはワンコイン中心、イベントでは出店料を織り込んだ価格、学園祭では学生向けの構成——。これを1枚のメニュー表でやりくりしようとすると、手書き修正やその場の口頭対応が増えて、掲示と会計の食い違いが起きます。
おすすめは、出店パターンごとにメニューデータを分けて持つことです。
| パターン例 | 構成 |
|---|---|
| 平日ランチ(オフィス街) | 定番3品+日替わり1品。回転重視の価格 |
| 週末イベント | 看板メニュー+イベント限定品。単価高め |
| 夜間・マルシェ | ドリンク・サイドを追加した構成 |
データを分けておけば、出店前に該当パターンを印刷して掲示するだけ。「今日はどの価格だっけ」という混乱がなくなります。
場所によって価格を変えること自体は問題ありませんが、掲示している価格と会計は必ず一致させてください。前回出店時の古いメニューを貼ったまま新価格で会計する、が最も起きやすい事故です。出発前チェックリストに「メニュー表がその日のパターンか確認」を入れておきましょう。
雨風・日焼けには「刷り直せる」ことで備える
屋外掲示のメニュー表は消耗品です。ラミネート加工をしても、日焼けによる色あせは避けられません。だからこそ、印刷データを常に持ち歩ける状態にしておくことが、キッチンカーの掲示物管理の核心になります。
コンビニのマルチコピー機を使う仕組みにしておけば、出店先の近くのローソン・ファミリーマートで、いつでも同じ品質のメニュー表を刷り直せます。A4カラー1枚80円前後。「傷んだら現地で刷り直す」が成立するのは、全国どこでも同じ機械があるコンビニ印刷ならではです。使い方はネットワークプリントの使い方で解説しています。
メニューの切り替えをスマホで完結させる
MenuPrint(メニュープリント)は、複数ページのメニューをサービス上で管理し、スマホから内容を書き換えてQRコードでコンビニ印刷できるサービスです。出店パターンごとのメニューを別ページとして登録しておけば、今日の出店に合わせたメニュー表を、移動中にスマホで整えて、現地のコンビニで印刷するという運用ができます。日替わりメニューの差し替えも数分です。月額980円(税込)〜、初回相談は無料です。